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低身長外来・糖尿病専門外来

Medical

低身長外来(小児内分泌専門外来)

身長や思春期のことでお悩みのお子さん、ご家族の相談をお受けする外来を行っています。

身長はお子さん自身の個性ですので、背が低いことは決して病気とは限りません。しかし、背が低いお子さんの中に、また周りのお子さんと比べて思春期が早くはじまるお子さんの中に、子どもの内分泌疾患(成長ホルモンや性ホルモンの分泌の異常など)が隠れていることがあります。

そういったお子さんに対しては、成長ホルモン補充療法、性腺抑制療法などの治療を行います。成長期が過ぎて骨が成熟してしまってからでは、身長に対する治療の効果を期待できないため、身長のことでお悩みの方はなるべく早めに、お気軽にご相談ください。周りのお子さんと比べて1年以上早めに思春期がはじまった場合*などもご相談ください。

*女の子の場合、7歳6か月までにお胸がふくらんでくる、10歳6か月までに初経(初潮)を認める、など。男の子の場合は、11歳までにヒゲやワキ毛が生える、声変わりを認める、など。

初回外来時には成長曲線の作成を行いますので、母子健康手帳や学校での身体測定記録など、過去の身長体重記録のわかるものをご持参ください。

成長ホルモンの分泌量を評価するためには、負荷試験と呼ばれる検査を実施します。検査当日は空腹でクリニックに来院していただき、検査終了までおよそ2時間程度、個室でお過ごしいただきます。当院では日曜日に負荷試験を行うことで、学校をお休みせず、入院せずに検査できる体制をとっています。

糖尿病外来

小児および若年成人の1型糖尿病診療を行っています。2型糖尿病や、その他の糖尿病の方についても診療を行いますので、ご相談ください。

この数か月で急に「喉が渇きやすくなった」「尿量が増えた」「夜尿を認めるようになった」「だるい、疲れやすい」「体重が減ってきた」といった症状が複数当てはまるという方、および、学校検尿や幼稚園・保育施設での尿検査で尿糖陽性となった方は、当外来にご相談ください。

1型糖尿病は、血液の中の糖分(血糖値)をコントロールして、筋肉細胞や脳細胞のエネルギーとするためのホルモン“インスリン”が、膵臓で作られなくなることにより起こる病気です。これまでの食習慣に問題があったから発病したわけではありません。1型糖尿病では「インスリン」を薬として補うことが必要となります。1型糖尿病の治療は「インスリンを適切に補うこと」だけです。食事や運動が血糖値にどう影響するかを知っておくことは大切ですが、特別な食事療法は必要ありません。好き嫌いをせず、バランスの良い食事を摂っていただくことが望ましいですが、それは健康のためであり、1型糖尿病だからではありません。

当クリニックでは、liberalized diet、アルゴリズム法に基づいたインスリン補充療法を行っています。「血糖が高いから(下がりそうだから)食事量を調整しよう」ではなく「食べたいもの、食後の活動にあわせてインスリンを工夫しよう」という考え方をしていただけるような指導を行っていきます。また食事に対するインスリン補充量の考え方については carbohydrate counting (カーボカウント)法に固執しない方針をとっています。

1日の中で、これから何を食べるのか、どんな生活を送るのか、それを分かるのは患者さんご自身であり、主治医ではありません。患者さんご自身が糖尿病と付き合っていく中で、インスリンを安心して適切に補充するために、サポートできる役割でありたいと思います。

簡易血糖測定器、フラッシュグルコースモニタリング、インスリンポンプなどのサポートツールも、ニーズにあわせて活用していただける診療体制をとっています。

1型糖尿病の治療の主体は患者さんご自身になりますので、ご自身の考え方やライフスタイルに沿った、主治医の選択をしていただければよいと考えています。

就学前のお子さんの1型糖尿病発病については、お子さん自身でのインスリン補充が難しいことから、不安をお持ちのご家族も多いかと思います。日本小児内分泌学会・日本糖尿病学会が共同でまとめた1型糖尿病幼児の入園取り組みガイドがあります。当クリニック院長も本ガイド作成に携わっておりますので、興味のある方はご一読ください。

http://jspe.umin.jp/public/kenkai2.html